嫌われる勇気
今回は、どこの本屋に行っても置いてある話題の本。
全然知らなかったのですが、アドラーはフロイト、ユングと並ぶ心理学の三大巨塔であるそうです。また、デール・カーネギーやスティーブン・コヴィーらに影響を与えている人物である。
違うタイミングで読むと感じることも変わっているのかなと感じる内容ばかりでした。青年と哲人とのやりとりが終始続く内容となっていて読みやすく、青年に近い現状なのかなと感じた。少しずつでも実践していくことで幸福になっていけるのではないだろうか。
以下内容
原因論ではなく、「目的論」
早速難しい話に感じたが、「不安だから外に出られないのではなく、外に出たくない(目的)から不安という感情(手段)を作り出している」というのは経験的に似ている状況もあり、理解できたのではないか。
・トラウマなどない
・怒りを捏造する
というのも面白い内容であった。
大切だと感じた、響いたことは、
人は、不満があったとしても、「このままのわたし」でいることの方が楽であり、安心なのでし。過去や環境のせいでもなく、能力が足りないわけでもない。「幸せになる勇気」が足りていないのである。あなたの人生は、「今、ここ」で決まる。
また、原因論が「所有の心理学」であるのに対して、アドラーの心理学は、「使用の心理学」である。どういうことかというと、何が与えられているのかではなく、与えられたものをどう使うのかが重要であるということ。
すべての悩みは「対人関係の悩み」である
そもそも劣等感というのは他者がいないと成り立たず、内面的な不安というのは存在しないという。
・自慢する人は劣等感を感じている
・お前の顔を気にしているのはお前だけ
というのは、心当たりがある内容であった。
また、アドラー心理学では、行動面と心理面ではっきりとした目標を掲げている。
行動面の目標
- 自立すること
- 社会と菱和して暮らせること
心理面の目標
- 私には能力がある、という意識
- 人々は私の仲間である、という意識
この目標は、人生のタスクと向き合うことで達成できるという。人生のタスクは、「仕事のタスク」「交友のタスク」「愛のタスク」の3つに分けることができる。
承認欲求を否定せよ
重要なことではあると思うが、なかなか今の自分にも、登場人物の青年にとっても難しテーマであると感じた。そんな中ではあるが、他者の課題を切る捨てるということ「自分の信じる最善の道を選び、その上で、他者がどのように判断を下すのかは他者の課題である。」という考えなら実践できそうな気がした。つまり、自分の好きなことをする。
「自由とは他者から嫌われることである」嫌われることを恐れるな
誰からも嫌われずに、承認欲求を満たし生きていくことは不自由極まりない。私のことを嫌うかどうかは、他者の課題である。確かに。気にしても仕方ないことを気にしないということを言いたいのではないかと感じる。
対人関係のカードは常に「わたし」が握っている。まずは自分。そんな対人関係のゴールは、「共同体感覚」であるという。他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること。これが幸福なる対人関係のあり方を考える、最も重要な指標であるという。
では、どうしたらいいか。
自己への執着(self interest)を、他者への関心(social interest)に切り替えていく
共同体の一部であって、中心ではないという考え方。何を与えられるか、所属感を自らの手で獲得していくもの。この辺は、自分に大きく欠けているものかもしれない。関係が壊れることだけを恐れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方。
褒めてもいけない、叱ってもいけない
褒めるもの叱るもの縦の関係であるという。馬を水辺に連れて行く"勇気づけ”の行為を。
いま、ここを真剣に生きる
- 過剰な自意識が自分にブレーキをかける:人のことを気にしすぎ
- 「自己受容」
- 「他者信頼」≠信用:信じるに当たって一切の条件をつけない
- 「他者貢献」
人はいま、この瞬間から幸せになることができる
- 「安直な優位性の追求」をするのではなく、普通であることの勇気
- 人生とは連続する刹那なのである。計画的な人生など不可能。
- キーネーシス的な人生とエネルゲイア的な人生
- いま、ここに強烈なスポットライトを
- 人生の意味を自分自身で与える
終わり